アニソン on VINYL

新旧アニメの主題歌や挿入歌、人気のアニソンやアニメ・サウンドトラックなどの作品をアナログレコードで一斉発売!

STUDIO GHIBLI

スタジオジブリ アナログシリーズ 大好評発売中!
お求めはレコードショップ店頭・オンラインストアにて!


  • 風の谷のナウシカ イメージアルバム 鳥の人・・・


  • 風の谷のナウシカ サウンドトラック はるかな地へ・・・


  • 風の谷のナウシカ シンフォニー編 風の伝説


  • 天空の城ラピュタ イメージアルバム 空から降ってきた少女


  • 天空の城ラピュタ サウンドトラック 飛行石の謎


  • 天空の城ラピュタ シンフォニー編 大樹


  • となりのトトロ イメージ・ソング集


  • となりのトトロ サウンドトラック


  • となりのトトロ サウンドブック


  • 魔女の宅急便 イメージアルバム


  • 魔女の宅急便 サントラ音楽集


  • 紅の豚 イメージアルバム


  • 紅の豚 サウンドトラック


  • もののけ姫 イメージアルバム


  • もののけ姫 サウンドトラック


  • 交響組曲 もののけ姫


  • 千と千尋の神隠し イメージアルバム


  • 千と千尋の神隠し サウンドトラック


  • イメージ交響組曲 ハウルの動く城


  • ハウルの動く城 サウンドトラック


  • 風の谷のナウシカ イメージアルバム 鳥の人・・・


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  • 風の谷のナウシカ シンフォニー編 風の伝説


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4月24日(土) アニソン on VINYL発売
「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」 「STUDIO GHIBLI 7inch BOX」
レコードショップ店頭・オンラインストアにてご予約受付中!


  • 崖の上のポニョ イメージアルバム


  • 崖の上のポニョ サウンドトラック


  • 風立ちぬ サウンドトラック


  • かぐや姫の物語 サウンドトラック


  • スタジオジブリ 7インチ BOX


  • 崖の上のポニョ イメージアルバム


  • 崖の上のポニョ サウンドトラック


  • 風立ちぬ サウンドトラック


  • かぐや姫の物語 サウンドトラック


  • スタジオジブリ 7インチ BOX

スタジオジブリアナログ盤シリーズ完結記念
制作者座談会 後編

―― さて、アナログ盤はジャケットも魅力の一つです。川原さんと大柴さんのお仕事について伺いたいと思います。まず「風の谷のナウシカ」から「となりのトトロ」までは復刻ですよね。元の資料とかデータは残っていたんですかね?

【川原】それがそんなに残ってなかったんですよ。

【岡田】実は徳間ジャパンにも残ってないものがあって、すべてのアナログ盤を保管している鈴木さんにお借りすることになって(笑)。しかも版下の時代なのでデジタルデータは当然なくて、オリジナルを高画質でスキャンし、ゴミを取るなど修復する必要もあったので、スキャンは東洋化成さんに対応していただきました。

【川原】我々の作業としては、東洋化成さんからいただいたデータから、発売時の規格情報を消したりするのが大変でしたね。スキャンしたデータを印刷するためは、少しずつ自然に画像を足したりもしなければなりません。特に大変だったのが「となりのトトロ」のイメージ・ソング集。すごく汚れちゃってたんですよ。完全に修復するの、めちゃくちゃ大変でしたね(笑)。

―― 「紅の豚」以降のものはアナログ盤がないので、あらためてジャケットを作ったのですか。それともCDジャケットと共通?

【川原】せっかく初めてアナログ盤になるので「見たことあるよね」というものいうのをなるべく外していこうという方針でやりました。

【岡田】CDはCDの大きさを意識したものなので、それを大きくするだけじゃだめだと思ったんですよね。音もリマスタリングするわけだし、新しいものにしたかったので、こちらの候補をもとにジブリに「新しい絵柄であまり人目に触れてないものをください」ってお願いしたんです。作品ごとにイメージアルバムとサウンドトラック盤がありますが、イメージアルバムはイラスト調、サウンドトラック盤は映画の場面というかたちで分けてリクエストしました。

【川原】ジブリ作品は「ジ・アート」という美術資料やイメージスケッチなどを集めたビジュアル集があるので、そこから絵を集めて、大柴とどれが良いのか話し合って。

【大柴】1枚のLPで20パターンは作りましたね。それを岡田さんにお見せして、絞り込んでからジブリに確認していただきました。

【川原】難しかったのが、やっぱり映画用に横長で描かれた絵なので、ジャケットとして製図しづらかったですね。さらに左に縦の帯が入ると、正方形じゃなくてちょっと縦長になっちゃうんですね。「この絵、良いよね」って言ったものが実はあんまりはまらなくて、「これじゃないよね」と思っていたものが意外とはまったり。

 
―― 川原さんと大柴さんで選んだ中で印象的だった絵は?

【川原】僕は「魔女の宅急便」のイメージアルバムに選んだ絵ですね。見たことがなかった絵ですが、とても印象的で、ぜひ使いたいと思いましたね。

 
【大柴】私は「紅の豚」のサウンドトラック盤で使っているポルコ・ロッソの飛行機の絵。外国で売っているレコードみたいな雰囲気にしたい、というのが裏テーマにあったので。これでオッケーが出たと聞いた時は嬉しかったですね。

 
―― 対比しやすいのも面白いですね。イメージアルバムが飛行機で、サウンドトラック盤も飛行機。

【岡田】イメージアルバムは、映画の制作が本格的になる前に、宮崎(駿)さんのリクエストをもとに久石さんがデモテープ的な意味合いで作るアルバム。そこから発展して映画のサントラができあがります。ですから、ジャケットでもイメージスケッチと実際の映画の絵(セル画)で対比させているんです。

―― 今更ながら、ジャケットの大きさってやっぱりLPの魅力ですよね。「ジャケ買い」って言葉はレコードから生まれたと思うんですけど、この大きさだから欲しくなるっていうのは確実にありますもんね。

【岡田】その分、発色のチェックもさらに細かくなるので、ジブリにOKもらえるまで、何度も試行錯誤しましたね。

―― 今回、面白いなと思ったのは、作品によって2枚組だけどC面までしかない作品は、余った1面にカッティングしたキャラクターのイラストが刻まれているんですね。

【手塚】レーザーエッチングという手法です。カッティングの代わりにレーザーでイラストを描いてから同じようにメッキをしてスタンパーを作るんです。

―― これがあってもちゃんと回るんですね。

【手塚】ちゃんと回ります。

―― レコーディングの話に戻りますが、今回のラインナップは、久石さんが手がけた作品集です。今聴いても音像もはっきりしていて、丹精に作られたものがちゃんと残っているんだと感じたのですが、浜田さんは久石さんがレコーディングで大事にされていることは何だと感じていますか。

【浜田】久石さんは、おそらく作曲する時点で(頭の中の)イメージを100%にできるだけ近づくよう追い込む人だと思うんです。アバウトなところがほとんどない。だからレコーディングに入る時には、もうイメージが決まっている。それに対してプラス何か違う要素が生まれた時は、本人がいいと思えば受け入れることもありますが、あくまで例外ですね。

―― それを頼りにして作ってないってことですよね。

【浜田】そう。もともとある100%のイメージに近づけていくのが久石さんのレコーディングだといえると思います。

―― 初期の頃は結構シンセサイザーを多用していますが、最近はオーケストラ中心のシンフォニックなアプローチがメインで、レコーディングも変わってきましたよね。

【浜田】テクニカルなことはありますが、久石さんは基本的に変わってないと思っているんです。もともとミニマル・ミュージックの作曲家としてキャリアを始めていますが、今でもその本筋は変わってないような気がします。かつてフェアライトという日本で3人しか持ってなかったシンセサイザーを買って使っていましたが、それは久石さんの理想とする音楽を具現化するためだったと思うんです。全員の演奏を完璧にシンクロさせ、しかもリズムを少しずつズラすような演奏をスタジオミュージシャンに頼んでも断られていた時代ですから。それが今は面白がるミュージシャン、実際にできるプレイヤー、そして理解者も増えてきた。しかも久石さんは世界中のミュージシャンとやれる環境にある。シンセでやっていた時の方が好きだって言う人もいますけど、僕から見たら変わってないような気がします。

―― それにしても、サブスクを通じてカタログ的に音楽を聴いている人も多い中で、こういう聴くのにひと手間かかるアナログ盤が売れているっていうのはどうしてなんでしょうね。

【大柴】この前、渋谷のレコードショップに行ったらこのシリーズが何種類も売ってたんですよ。若い子に売れてるんだなぁと思って見てたんですけど。

【岡田】若い子もですが、今、売れているのは海外への輸出が多いんですね。

【手塚】海外か。海外の人って買ったらちゃんと聴くんだよね(笑)。

【岡田】そう。日本では買ってからもなかなか針を落とさず、大事に取っておくコレクターの方もそこそこいらっしゃいます(笑)。

―― 手塚さんや浜田さんからしてみたらしたら、せっかく買ったんだから聴いてほしいですよね。やっぱり劣化するのが心配なんですかね。

【手塚】針を落として摩擦で鳴らしていますから、削れていきますよね。でも、常識の範囲であればそんなすぐに劣化しないですよ。一方で、1回掛けて、そのまま50年間置いておいても聴けます。100年前のレコードが今あったとして、針を落とせばある程度の音は出るはずですよ。

【浜田】子供の頃、僕の家には安いプレイヤーしかなくて、友達にレコード貸してもらえなかったんですよ。「お前ん家で掛けると盤が痛む」って言われて(笑)。そのせいで、今でもレコード掛けると盤が痛むと思ってしまうんです。

―― だからあんまり聴かずに大事にしたくなる人もいるんですね(笑)。

 
―― このアナログ盤シリーズは2021年4月24日発売の「崖の上のポニョ」「風立ちぬ」(2013年)「かぐや姫の物語」(2013年)で一旦、完結します。それぞれお好きなものがあれば教えていただけますか。

【川原】僕はどうしてもジャケットのデザイン面からになりますが、そもそもこのシリーズって映画の場面写真があってロゴがあるので、そんなにいろいろできるわけじゃないんですね。そんな中で僕らが一番力を入れたのが、盤面のレーベルのデザインなんですよ。ここをぜひ見ていただきたいですね。中でも「かぐや姫の物語」は気に入ってます。水彩の絵のイメージで、見たことありそうでなさそうな感じも好きですね。

【大柴】私も「かぐや姫の物語」かな。やってるうちにどんどん目新しい物を作りたくなってしまうので、最新のものはお気に入りですね。あとはさっきも話した「紅の豚」のサウンドトラック盤。色も余白の感じも、すごく気に入っています。

【手塚】仕事でありながら気持ち良く聴いていたのが「となりのトトロ」の一連のシリーズですね。主題歌を歌っている井上あずみさんの声が心地良くて。

【浜田】僕も「となりのトトロ」かな。自分が本格的にやらせていただいた初期の作品ですが、今聴いても色褪せないミックスだと思います。進歩がないのかなと思ったりもしますけど(笑)。

―― 当時このクオリティーがもうできていたのかと。

【浜田】はい。今思い出しましたけど「となりのトトロ」の主題歌って1曲だけでミックスに16時間もかかっているんです。いろいろやって、ある程度できあがったところで久石さんに聴いてもらって、意見をもとに修正して…とやり取りしているうちに煮詰まっちゃって。8時間ぐらい経って全部一回リセットしたりして、気づいたら16時間(笑)。

【岡田】私は川原さん、大柴さんと同じく「かぐや姫の物語」かな。高畑(勲)さんと久石さんの対談を入れることができたのが嬉しかったですね。唯一の高畑作品ということもありますし。

 
―― そもそも「風の谷のナウシカ」でプロデューサーだった高畑さんが久石さんにお願いしたところから歴史が始まっているわけですから、最初で最後のタッグとなった「かぐや姫の物語」は特別な作品ですよね。

【岡田】高畑さんは音楽に造詣が深かったから、生きいてたらLP化についても要望をいただけたかもしれませんね。

―― その要望が終わらなくてなかなか発売されなかったかもしれませんよ(笑)。

【岡田】そうかもしれない(笑)。

―― このシリーズはこれで一旦、完結ですか。

【岡田】そうなんですが、実はやりたいものも残っているんです。「となりのトトロ」のオーケストラストーリーズとか、久石さんが全米公開時に録り直した「天空の城ラピュタ」のUSAバージョンとか。

―― 実現したら楽しみですね。皆さん、今日はありがとうございました。それにしても不思議ですよね、この針と盤面の溝が触れるとこんなに繊細で膨大な情報が溢れるって。

【手塚】微妙な電流とか電圧とかによってそれを実現しているんです。カートリッジってところでキャッチして、それをアンプで増幅して、スピーカーで流してる。レコードって、スピーカーからはミックスされた完成型が聴こえるじゃないですか。でも、実際に盤面に入ってる音っていうのは、低い方がすごく鳴っていて、高い方はシャリシャリした音なんです。実際のミックスとはずいぶん印象が違う。

―― そうなんですか。

【手塚】それを再生する時に、アンプで今度はさらに低い方をいっぱい上げてあげて、高いほうを下げてあげる必要があるんです。ふくよかに聴こえるとかっていうのは、デジタルのように完成型の音を入れて再生するのと違い、一旦、違った音にして入れていることが関係していると思います。RIAAという周波数特性カーブに則って盤面に音を入れて、再生する時はアンプに逆RIAAカーブ(フォノイコライザー)というのがあって、それを通して再生するとミックスした音が再現される仕組み。アナログ盤の音とCDの印象の差はこの再生方法の違いが大きいかもしれないですね。

―― あるものをそのまま鳴らすんじゃないってことに、心地よさのマジックが含まれてるような気がしますね。

【手塚】それはあるでしょうね。

【浜田】それに加え、レコードは針を落とす行為に儀式感がありますよね。あんまりそこでドタバタしちゃいけないみたいな。自然と集中して聴いちゃいます。

―― やっぱりアナログ盤は飾っておかず、ぜひプレイヤーで聴いてほしいですね。

 
 
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